皮から革になるまで  
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      | ここでは原皮から製品になるまでの流れを説明します。 | 
    
  
      | 製品になるまでに驚くほどの時間や手間がかけられています。 | 
    
  
      | 皮から革になるまでに総工程が約1ヶ月〜1ヶ月半かかります。 | 
    
  
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      1、原皮   | 
      通常は腐らないように塩漬けなどの防腐が施されています。日本のタンナーの場合、国内産で完全に 
      まかなえる豚皮を除き、ほとんど原皮を諸外国からの輸入に頼っています。 | 
    
    
      | 2、水漬け・水洗い | 
      原皮には血液や汚物などが付着しているので、これらを取り除くとともに、脱水された水分を補って、 
      生皮の状態に戻してやります。後の薬品処理の為にも非常に重要な行程です。 | 
    
    
      | 3、裏打ち | 
      生皮の状態に戻った原皮には、裏打ちの行程が待っています。肉面(裏面)に付着している肉や、 
      脂肪などの不要物を裏打ち機(フレッシングマシン)で取り除いていきます。 | 
    
    
      4、脱毛    
       ・石灰漬け | 
      皮を石灰乳に漬けます。石灰のアルカリが皮を膨らませるとともに、コラーゲン繊維をほぐし、毛、脂肪、 
      表皮層を、分離除去していきます。皮革ならではの柔軟性を得るのにも重要です。 | 
    
    
      5、分解   | 
      分割機(スプリッティング、バンドナイフマシン)を使い、製革後の用途(靴用、鞄用、衣服用)に合わせて、皮を銀面(表面)側と、肉面(床皮)側の二層に分割します。 | 
    
    
      6、垢出し   | 
      分割した後の銀面を綺麗にする工程です。垢出し機(スカッティングマシン)、もしくは専用の刃物を使って脱毛、石灰漬けの段階で除去しきれなかった毛根などを取り除きます。 | 
    
    
      | 7、再石灰漬け | 
      再び皮を石灰乳に漬けます。アルカリによって、さらにコラーゲン繊維のからみをほぐしていきます。 
      革にソフトな風合いを求める場合や、スエード調の仕上がりとする場合は不可欠です。 | 
    
    
      | 8、脱灰・酵解 | 
      脱灰は、皮の中に残る石灰を取り除き、なまし工程におけるなめし剤の浸透をスムーズにさせることです。酵解は、酵素によりタンパク質を分解除去し、なめらかな銀面を得ることです。 | 
    
    
      | 9、浸酸 | 
      クロームなめし剤は酸性でないと解けない為、なめしに先立って皮を酸性溶液の中に漬ける必要があります。それが浸酸。ピックリングとも呼びます。均一に浸酸させるのが肝心です。 | 
    
    
      | 10、クロームなめし | 
      クロームなめし剤(塩基性硫酸クローム塩)を皮のコラーゲン繊維と結合させる工程です。これにより、 
      皮に耐熱性などの耐久性が与えられます。 | 
    
    
      | 11、水絞り | 
      革の中の余分な水分を、水取り機(スクイージングマシン)によって絞り出す工程です。 | 
    
  
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      | 12、裏割り | 
      裏削りとも言います。ロール状の刃物が付いた機械(シェビングマシン)で、革の肉面を削り、厚さが均一になるように調整します。 | 
    
    
      | 13、再なめし | 
      製革後の用途によっては、クロームなめしのみでは不十分なことがあります。そこで、合成なめし剤や 
      ベジタブルタンニン剤を使い、革の用途に合わせた特性を与えます。 | 
    
    
      | 14、中和 | 
      酸性に傾いている革を、アルカリによって中和し、その後の工程で染料や加脂剤の浸透がスムーズに 
      いくように調整する工程です。 | 
    
    
      15、染色  ・加脂  | 
      染色とは溶解性や皮革への定着性に優れた染色を使って革を希望の色味に下染めすることです。 
      加脂とは革に適当な油分を与えることです。牛脚油や鯨油などが使われています。 | 
    
    
      | 16、水絞り・伸ばし | 
      専用の機械(サミングセッティングマシン)で染色した革の中の余分な水分を絞り取り、それと同時に革の面積を広げる工程です。 | 
    
    
      | 17、乾燥 | 
      自然乾燥、もしくは熱風乾燥などを行い、染料や加脂剤を定着させる工程。製革後の感触はこれで決まると言っても過言ではありません。 | 
    
    
      | 18、味入れ | 
      味付け、味取りとも呼ばれる工程です。乾燥後の革に適当な水分を与え、その後のステーキングで 
      揉みほぐしやすくします。 | 
    
    
      19、ステーキング  | 
      ヘラ掛けともいいます。ステーキングマシンを使って、革を揉みほぐし、革ならではの柔軟性や弾力性を 
      与えていく工程です。 | 
    
    
      20、張り乾燥     | 
      張り板に釘張りするか、もしくは網板の上にトグル張りし、革を伸ばしながら乾燥させ、水分を除去します。 | 
    
    
      | 21、縁断ち | 
      革製品として仕上げる際に、必要の無い革の縁周り、その他をカットする工程です。 
      トリミングともいいます。 | 
    
    
      | 22、銀むき | 
      革の種類によっては(スエードなどの起毛革の場合)パフィングマシンを用いてサンドペーパーがけを 
      行います。銀むき後はブラッシングマシンで念入りに塵を取り除きます。 | 
    
    
      | 23、塗装 | 
      塗料など銀面に塗布します。見た目の美しさを強調するだけでなく、耐久性を得る為にも必要な 
      工程です。機械塗り、手塗りで行われます。 | 
    
    
      | 24、艶出し・アイロン型押し | 
      最終仕上げの工程です。革の美しさをさらに出すために機械によって、艶出しや、アイロンがけなどを 
      行います。革に模様を付ける為の型押しも行われます。 | 
    
    
      25、計量  | 
      坪入れとも呼び計量機にかけて革面積を計量することです。 
       
      単位は国内向けのデシ(1デシは10×10p)と、海外向けのスクエアフィート(約9.3デシ)があります。 
       
       
      ★なめしとは 
       
       動物の皮は、柔軟性に富み非常に丈夫ですがそのまま使用するとすぐに腐敗したり、 
 
      乾燥すると板のように硬くなり柔軟性がなくなります。 
      この大きな欠点を樹液や種々の薬品を使ってこの欠点を 取り 
除く方法が「なめし」と言います。 
      なめしていない状態を「皮」と呼び、なめしたものを「革」と呼び区別 しています。  
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